カウンセリングと聞くと、ちょっと尻込みしてしまうかもしれませんね。
私自身を含めたいてい誰もが、人には言えない悩みだったり心の葛藤をさまざま抱えているものです。誰かに相談したり援助を求めたほうがいいかもしれないと思いながら、でもやっぱり初めての場所でしかも専門家とはいえ初対面の相手にプライベートな事情や悩みについて打ち明けたり話し合ったりするなんて...そう考えるのは無理もないことでしょう。
ここには日々いろいろな方々がさまざまな話をしにいらっしゃいます。全ての方々の抱えている悩みが速やかに解決し、癒され、心から満足を感じカウンセリングルームを後にされるとお約束することは残念ですができません。けれども、「思い切って来てみてよかった」「ひとり苦しんできたが気持ちが楽になった」「これからどうすればいいのかが少しわかった」と笑顔で話して下さる人も数多くいらっしゃいます。そんな時は逆に私が勇気づけられ、ホッとした気持ちにもさせられます。
私は「もう頑張らなくてもいいよ」などと言うつもりはありません。どんなに苦しくつらい状況にあるとしても、人はいつかどこかでまた頑張る努力をしなければならない時がやってきます。たた、あなたにとってそのときの「頑張る」方向や方法は、今までとは少し違ったものになるかもしれません。ましてや、それは「今」ではないのでは、と思うのです。少なくとも今はまだ、困難に立ち向かい前に進む気力や勇気が自分にあるとはとても信じられないかもしれません。けれども、それはあなたが今までダメな人間だったからでも努力をしてこなかったからでもありません。
私は「もう頑張らなくてもいいよ」などと言うつもりはありません。どんなに苦しくつらい状況にあるとしても、人はいつかどこかでまた頑張る努力をしなければならない時がやってきます。たた、あなたにとってそのときの「頑張る」方向や方法は、今までとは少し違ったものになるかもしれません。ましてや、それは「今」ではないのでは、と思うのです。少なくとも今はまだ、困難に立ち向かい前に進む気力や勇気が自分にあるとはとても信じられないかもしれません。けれども、それはあなたが今までダメな人間だったからでも努力をしてこなかったからでもありません。
あなたは今までひょっとすると、孤独に耐えながらひとり思い悩みなんとか頑張ってきたのではないでしょうか。それはとてもつらかったろうと思います。けれどもこれからはまず、そんな自分をけっして責めたり否定しないでほしいのです。自分にもっと優しくいてほしいのです。それはとても難しいことですが、せめてそのことを忘れないでいてほしいのです。あなたはすでに十分に頑張ってきました。だからこそ苦しいのです。
自分を弱くダメな人間だと責め続けることは、自分で自分をいじめ、心理的に虐待することと同じだと気づいてほしいと思います。人に対していじめや虐待がけっして許される行為ではないように、どんな事情であれ自分で自分を否定的に扱うことを許すべきではありません。
少し考えてみましょう。大切な友人や大好きな人が自分自身を否定し悩んでいるとき、「あなたが悪いんだからしかたないじゃない」などとあなたは突き放すでしょうか?あるいは、たとえなんらかの非があったにしても、「あなたが悪いんだから罰を受けて当然だ」などと、いつまでもいじめや非難が続くことに加担するでしょうか?そうではないでしょう。けれども私たちはときに、人に対して決してしない思わないことを自分に対しては無意識に甘受していることに気がつきません。いじめや虐待そのものがなくならなければ、被害を受けている人にどんな手厚い心のケアを施しても決して苦しみが消えないのと同じように、自分を強く責めたり葛藤が続いている間はこころの回復はなかなか思うようには進んでいかないかもしれません。
過去をなかったことにすることはできないので、私たちの誰もが良きにつけ悪しきにつけ、「過去を背負って」今を生きています。けれども、それは「過去を生きる」こととは別です。過去を生きるということは、過去に心の傷を負う原因となったであろう出来事や人に成り代わって、今では自分で自分に繰り返し心に傷を負わせ続けていることを意味するからです。
繰り返しますがこれはとても難しいことでしょう。簡単ではありません。けれども今までひとりつらかった人生との闘いを終わりにするため、これからは堂々と自分をゆるし、けっして自分は悪くないのだと、心の中できっぱりと何度でも宣言してほしいのです。すべてのスタートはそこからだと思っています。
これを今お読みいただいていることもきっと何かのご縁には違いありません。悩みどうしてよいかわからない、そう感じていたら一度カウンセリングへいらっしゃってみてください。できなければ電話でもメールでも構わないのです。最初からうまく話そう伝えようなどと思わなくても大丈夫です。ここに来られるのは、ただずっと黙ったままの人、なぜかお茶を飲みに寄られる人、ため息や涙が止まらない人、怒ってばかりいる人、どこから話せばよいのかうまく整理できないとこぼす人などさまざまです。ここは私のカウンセリングルームというより、あなたに用意されたもうひとつの居場所、たまり場と考え日々運営しています。
それでもやっぱり今は...それで構いません。そんな方は、気が向いたときにでもちょっとだけ我慢してこのウェブサイトの他のページやブログを読んでみてください。どんな感想を持たれようと何かを感じていただければ、それはきっとあなたの明日につながるはず、そう信じています。
カウンセリングルームへようこそ
いつも応援しています。
いつも応援しています。
素敵なクリスマスを、そして来たる年があなたにとって希望に満ちた新しい日々の始まりとなりますように。
(本文はC²-Wave 六本木けやき坂ウェブサイトの「カウンセラーより」を一部加筆修正して掲載しています)
最後までお読みいただいてありがとうございました。
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by yellow-red-blue
| 2021-12-23 13:01
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